冒頭に記しておきます。情報が少なかった当初に比べ、VistaQuest 製品に限らずトイデジの選択肢やユーザーさんも増え、ネット上でたくさんの情報に辿り着けることと思います。こと VistaQuest 製品については VQ1015 ENTRY 以降、 vistaquest.jp にてこまめな情報がダイレクトに発信されており、本サイトでは「今更それかよコンテンツ」を提供していくことになると大いに予想されます。あしからずご了承ください。
「今更それかよコンテンツ第一弾」ですが、リコールで改修された VQ1015 R2(以下 R2) の描写を期待値込みで比較しました。
当初予定していた VQ1015 Entry でなく、筆者のチョンボゆえ VQ1005(2006)との比較となりました。関係各位(誰)ご了承を。
データの比較はすっ飛ばします。焦点は売りの1つである「シャッタースピードを変えられる」点。R2 はこれまでの VQ1005、VQ1015 Entry/Classic と異なり、通常のオートだけでなく、クイック、スローが選べます。
ここで期待するのは他の VQ10XX/2005 製品ではオートで明るすぎた写真を R2 のクイック(シャッターが開いている時間が短いため取り込む光の量が少ない)ではアンダー気味にクッキリ仕上げてくれたり、逆に VQ10XX/2005 製品では暗くて写らなかった被写体を R2 のスロー(シャッターが開いてる時間が長いため光を多く取り込む)でちょうどイイ具合に仕上げてくれたり、です。
R2 のシャッタースピード、クイック、スローはそれぞれ 1/237 秒、1/5 秒と固定ですが、VQ1005 も含めオートのシャッタースピードも記載していますので合わせてチェックしてみてください。
サムネイル(表示されている小さい写真)をどれかクリックすれば一画面でより大きく見られます。
VQ1005 /1015 Classic | VQ1015 R2 | ||
AUTO (1/20秒) | AUTO(1/7秒) | 1/237秒 | 1/5秒 |
▲ トップに持ってきました。VQ1015 R2 でオートで撮った写真が最も実際の夕焼けに近いです。1005 にしろ、1015 にしろ夕景撮るタイミングって難しいですよね。それを考えると個人的には夕焼けには R2 が最適と言いたいところ。R2 のシャッタースピード:クイック(1/237 秒)が真っ黒なのはシャッター開いている時間が短すぎて光が足らなかったことを意味します。
VQ1005 /1015 Classic | VQ1015 R2 | ||
AUTO (1/475秒) | AUTO(1/120秒) | 1/237秒 | 1/5秒 |
▲ R2 のシャッタースピード:クイックがちょっと面白いかもと。偶然かもしれませんが、奥の空がセットのようというか、浮いてる感じが不思議です。R2 のシャッタースピード:スロー(1/5 秒)がほぼ真っ白なのはシャッター開いている時間が長すぎて光を取り込みすぎていることを意味します。
VQ1005 /1015 Classic | VQ1015 R2 | ||
AUTO (1/120秒) | AUTO(1/20秒) | 1/237秒 | 1/5秒 |
▲ R2 のシャッタースピード:オートだと桜がよりピンクな感じ
VQ1005 /1015 Classic | VQ1015 R2 | ||
AUTO (1/5秒) | AUTO(1/5秒) | 1/237秒 | 1/5秒 |
▲ 以下 2 点も同じなのですが、R2 では「スロー」というシャッタースピードが選べる。それは筆者に言わすとこれまで暗くてちゃんと写らなかった部分も写してくれるんでは?と期待させる機能。ところがいずれも VQ1005 のオートの方が明るく撮れています。正直残念!R2 はオートもスローも1/5 秒と変わらない。VQ1005 の1/5 秒の方が明るい。
VQ1005 /1015 Classic | VQ1015 R2 | ||
AUTO (1/5秒) | AUTO(1/5秒) | 1/237秒 | 1/5秒 |
VQ1005 /1015 Classic | VQ1015 R2 | ||
AUTO (1/6秒) | AUTO(1/5秒) | 1/237秒 | 1/5秒 |
VQ1005 /1015 Classic | VQ1015 R2 | ||
AUTO (1/40秒) | AUTO(1/8秒) | 1/237秒 | 1/5秒 |
▲ 以下、R2 より VQ1005 の方が鮮やかではないかというサンプルです。
VQ1005 /1015 Classic | VQ1015 R2 | ||
AUTO (1/20秒) | AUTO(1/7秒) | 1/237秒 | 1/5秒 |
VQ1005 /1015 Classic | VQ1015 R2 | ||
AUTO (1/156秒) | AUTO(1/30秒) | 1/237秒 | 1/5秒 |
VQ1005 /1015 Classic | VQ1015 R2 | ||
AUTO (1/120秒) | AUTO(1/20秒) | 1/237秒 | 1/5秒 |
VQ1005 /1015 Classic | VQ1015 R2 | ||
AUTO (1/2906秒) | AUTO(1/628秒) | 1/237秒 | 1/5秒 |
▲ 割と比較しやすい空の 2 連発。VQ1005 のシャッタースピードは約 1/3000 秒。対して R2 のオートは 1/628 秒。明るい被写体を撮りたいが白トビ等も考慮し、光をあまり入れたくない(シャッタースピード速くしたい)と思っても実は R2 は VQ1005 ほど速くしようがない。
VQ1005 /1015 Classic | VQ1015 R2 | ||
AUTO (1/1908秒) | AUTO(1/545秒) | 1/237秒 | 1/5秒 |
VQ1005 /1015 Classic | VQ1015 R2 | ||
AUTO (1/360秒) | AUTO(1/40秒) | 1/237秒 | 1/5秒 |
VQ1005 /1015 Classic | VQ1015 R2 | ||
AUTO (1/17秒) | AUTO(1/6秒) | 1/237秒 | 1/5秒 |
VQ1005 /1015 Classic | VQ1015 R2 | ||
AUTO (1/15秒) | AUTO(1/6秒) | 1/237秒 | 1/5秒 |
VQ1005 /1015 Classic | VQ1015 R2 | ||
AUTO (1/9秒) | AUTO(1/5秒) | 1/237秒 | 1/5秒 |
VQ1005 /1015 Classic | VQ1015 R2 | ||
AUTO (1/136秒) | AUTO(1/30秒) | 1/237秒 | 1/5秒 |
VQ1005 /1015 Classic | VQ1015 R2 | ||
AUTO (1/272秒) | AUTO(1/60秒) | 1/237秒 | 1/5秒 |
VQ1005 /1015 Classic | VQ1015 R2 | ||
AUTO (1/545秒) | AUTO(1/120秒) | 1/237秒 | 1/5秒 |
VQ1005 /1015 Classic | VQ1015 R2 | ||
AUTO (1/120秒) | AUTO(1/20秒) | 1/237秒 | 1/5秒 |
VQ1005 /1015 Classic | VQ1015 R2 | ||
AUTO (1/40秒) | AUTO(1/10秒) | 1/237秒 | 1/5秒 |
そもそも高価な VQ1015 Classic(VQ1005 (2006) とイコール製品だがこちらは事実上入手不可)と比較されても...という声があるでしょうが、残念ながら R2 のシャッタースピードを選べる利点は今回の比較では見つけられませんでした。
写真を見てお分かりの通り、暗い被写体ではオートもスローもほとんど変わらず、かつ VQ1005 のレンズよりおそらく暗めにできているので向いているとは言い難いです。
また、この写真はシャッタースピードがクイックだったからいい感じになった、と思うサンプルも見受けられませんでした。比較は桜舞い散る時から梅雨真っ直中の期間まで(長っ)、快晴、曇天、雨天時、室内、室外、比較的網羅するよう撮りましたが、上記の横 4 枚のうち、右 2 枚をずら〜っと見てみてその中の写真が一番好きだなってのが正直ないのです。
現時点では少なくとも筆者はモードボタンあれこれいじってシャッタースピード変えるより、何も考えずオートで撮るでしょう。判断はユーザーのみなさんにお任せします。但し、上述の「夕焼けは R2!」ってのは彼の名誉のため、繰り返し記しておきます(笑)
実はこの VQ1015 R2 のアナウンスがあった際、売りにするくらいの機能なので「従来こんな被写体はちゃんと撮れませんでしたが、R2 のシャッタースピードが変えられることでこんな風に撮れます!」と華々しく(?)アピールしてくれると期待していたんです。それがなかったのがやや残念でした。
機会があればより現実的な VQ1015 Entry vs VQ1015 R2 やりますか。あー、やるのかな、どうなのかな。でもすでにどなたかやられてますよね?