さて、前回 Veo の真相 vol.1 でデータ上の点だけで「Genie III(新)は Veo Mini Capture である(つまり、VQ1005(旧)/Genie III(旧)で一躍脚光を浴び、2008年に再生産された Genie III は 2003 年製造、2004 年発売のカメラと同じだった)」と言い切ったわけですが、実際の写真で比較しましたので興味ある方はどうぞ。
サムネイルでは左から順に Veo Mini Capture(2004)、Genie III(2008 年再生産)、VQ1005(旧:2006、Genie III(旧)はこれとほぼ同じと思ってください)、iPhone 3G(トイデジじゃないデジカメとして今回登場)となっています。
クリックすると一画面 4 分割で見れます。
Veo Mini Capture | Genie III(新) | VQ1005(旧) | iPhone 3G |
クリックすると 4 枚同時に見れます。上段左が Veo、右が Genie III(新:Veo Genie)
Veo VS Veo Genie ではあるんですが、VQ1005 の素晴らしさ(筆者比)がキッチリでてしまった感じです。Veo Mini Capture | Genie III(新) | VQ1005(旧) | iPhone 3G |
夏雲、撮れてよかったなあと。
筆者が VQ1005 に求めるのはやっぱり例えばこんな描写。なんです。白が黄色がかって、青が濃く引き締まって、立体感といい、雰囲気(絵画風?)といい、こういうのを切り取ってくれちゃうんで改めて魅力的だな、と。
Veo Mini Capture | Genie III(新) | VQ1005(旧) | iPhone 3G |
比較で最初の方に撮ったやつ。とりあえず赤、青、黄入れたらなんか分かるだろと(笑)
これもさすが VQ1005(旧)という感じです。
Veo Mini Capture | Genie III(新) | VQ1005(旧) | iPhone 3G |
これも「どうだ!」とVQ1005に威張られてるような、見本のようなサンプルですね(見本=サンプルか)
Veo Mini Capture | Genie III(新) | VQ1005(旧) | iPhone 3G |
Veo のピントが甘いのは前回書いた通りでご容赦を。
これなにげに好きな VQ1005 です。青、白、ワンポイントの赤。それぞれがめいっぱい自分をアピールしつつも1つになってこっちに向かってくる圧倒感。Veo 系とは大きな差を感じました。
Veo Mini Capture | Genie III(新) | VQ1005(旧) | iPhone 3G |
ウルトラさんです。
Veo Mini Capture | Genie III(新) | VQ1005(旧) | iPhone 3G |
青シリーズ最後ですが、Veo とVeo Genie はやっぱり同じなんだなと。
Veo Mini Capture | Genie III(新) | VQ1005(旧) | iPhone 3G |
赤に特長あり、の VQ1005 ですが、こうやってみるとそこだけ四角く色調整してないか?というくらい浮いてる感じがします(だから好きです)
Veo Mini Capture | Genie III(新) | VQ1005(旧) | iPhone 3G |
面白い写真ではないんですが、赤系の比較ということで。
iPhone と VQ1005 の赤が近いです。
Veo Mini Capture | Genie III(新) | VQ1005(旧) | iPhone 3G |
青、赤と個人的には完全に VQ1005(旧)に軍配ですが、実は緑は Veo 系いいなと思いました。やや淡い感じ。
VQ1005 の緑はちょっと小汚い(笑)
Veo Mini Capture | Genie III(新) | VQ1005(旧) | iPhone 3G |
iPhone は振ってもいないのに勝手にゲラりました。
Veo Mini Capture | Genie III(新) | VQ1005(旧) |
歩道橋なんですが、これも好みは Veo、Veo Genie ですね。ポップなパステル感。青でなく、水色とか淡い色には向いてるかもです。
VQ1005 の奥の空はなにげにピンク入ってます。
Veo Mini Capture | Genie III(新) | VQ1005(旧) |
時折 VQ1005 に見られる青みがかったアスファルトがインパクト大。
Veo Mini Capture | Genie III(新) | VQ1005(旧) |
同じ被写体を地面ショット(猫ショット?)で(iPhone ないのはそのへんが理由)
中遠距離にピントが甘い Veo ですが、手前にピンが来ているんで調整すればちゃんとなりそう。
ヒマワリもそうですが、VQ1005 の黄がオレンジがかる奥のシャッターが濃くて好みです。
Veo Mini Capture | Genie III(新) | VQ1005(旧) | iPhone 3G |
ピンクは Veo 系がいいかなと思いました。薄い色に合うのかな。。
というか光の量が VQ1005 に比べ、多く入ってくるからでしょうね(そっか、VQ1005 の ISO 60 に対し、Veo 系 2 台とも ISO 100 だったから明るいわけだ)
Veo Mini Capture | Genie III(新) | VQ1005(旧) | iPhone 3G |
薄い→薄い→濃い→まあまあ。という感じでしょうか。
Veo Mini Capture | Genie III(新) | VQ1005(旧) | iPhone 3G |
こういう被写体だとパッと見、そんな大差ない気がします。
Veo Mini Capture | Genie III(新) | VQ1005(旧) | iPhone 3G |
いわゆるロモ的と言われる周辺光量落ち度(落ち度?)のチェックにはやっぱり夕景ってことで。
VQ1005 は予想以上にオーバー(実際より暗い)なので撮影タイミングが意外に難しいんです。いい頃合いかな?と思った時には真っ暗が撮れたりして。
Veo Mini Capture | Genie III(新) | VQ1005(旧) | iPhone 3G |
同じじゃん!と言われそうですが、実は偶然発見したんですが手前の壁(手すり)に別の差を発見しました。この撮影直前に蛍光灯がついたんで蛍光灯の明かりの下はこんなだ、というサンプルになります。
個人的に思う VQ1005 の弱点、いくつかあるんですが、その 1 つが蛍光灯の下。この色(壁)イヤなんですよ、なんか冷たい感じ。逆に Veo 系は赤みがかってる感じで好みはこっちです。
Veo Mini Capture | Genie III(新) | VQ1005(旧) | iPhone 3G |
実際は VQ1005 以外の 3 カメラの写真が近い夕暮れ時。VQ1005 は相当暗く写るのが分かります。
そういえば、Veoも Genie III(新)も暗い被写体でシャッター切ると「L_L」とディスプレイ表示されます。Low Light?泣いてる絵文字チック。
Veo Mini Capture | Genie III(新) | VQ1005(旧) | iPhone 3G |
夜間でもVeo、Veo Genie、同じ感じです。
Veo Mini Capture | Genie III(新) | VQ1005(旧) | iPhone 3G |
Veo、Veo Genie の特長として今回感じたのは「白」ですかね。白っていろいろあると思うんですが、ホントに洗剤の CM の「ザ・白」って感じです。VQ1005 の黄色が強い白とは対照的。
また、とりあえずこれも置いときました程度の iPhone がビックリな描写をしてくれてます。神々しい...
Veo Mini Capture | Genie III(新) | VQ1005(旧) | iPhone 3G |
なにげに差は目立たないですが、よく見るとやっぱりいろいろ違います。好みになりますが、白にどういう白を求めるかですかね。
今回比較した Veo と Genie III(新:Veo Genie)は、製品名、外観、製造年など違うものの、ほとんど(全部と言っても過言ではない)同じパーツで構成されているため、同じものを撮れば同じように写ることが改めて分かりました。
Veo、Genie III、VQ1005 いずれもトイカメラならではの個体差があるため、微妙に描写が異なる写真もありはしますが、やはりGenie III(新)はVeo Mini Capture だ、と思いました。
VQ1005(新:2008)は VQ1005(旧:2006)とも違い、Veo とも違うため(印象としてはこちらに近い気がしてますが比較していないのでなんとも...)、現在のところ、グループ分けすると以下のようになるかと思います。
★ VQ1005 ファミリー(?)の描写の違いによる 3 グループ
今回比較した上記 2. ですが、ISO 感度が 1. の VQ1005/Genie III(旧)より高いため、暗い被写体に強い、より明るく撮れるという利点がみえました。
また、今回の比較を通して筆者独断で言うならば、緑、水色、ピンクなど淡い色の被写体に向いてるんではないかと。
さて、筆者が VQ1005 を入手してからちょうど 1 年が経過。ほぼ毎日スナップがてら撮ってるんでいろいろガタがきてます。正直いつ逝っちゃってもおかしくないと感じてたりします(笑)
プロキッチンさんからまもなく出てくるであろう VQ1015 には是非 1. のグループに入ってもらい、筆者メインカメラの後を継いでもらいたいと思ってます。
それではまたいつか!
have a nice shooting!
今回、Genie III の販売を行っていましたアンティークカメラとカメラアクセサリーのお店「Hot-Air balloon SHOP」さんにご協力いただきました。
新型の Genie III は出回った数も少なく、同ショップさんにおいてもすでに販売を終了していました。そういった入手困難な状況の中、筆者の相談に乗っていただき、比較用の Genie III を用立てていただきました。
この場をお借りして感謝申し上げます。