RSS feed


  • VQ1005ホーム
  • blog
  • about VQ1005
  • VQ1005/Genie IIIユーザーサイト
  • pics
  • motion pics
  • TIPS and NOTES
  • TIPS and NOTES 2
  • how to get
  • 日本語マニュアル
  • FAQ 〜よくある質問とその回答
  • contact


ちょうど前回 新旧 VQ1005、Genie III の 4 製品についてまとめましたが、それら 4 製品の元祖とも言える Veo Mini Capture について今回はまとめます。

→「Veo」って何?って方は VQ1005 の真相をご参照あれ


Veo があるなら、仕様変更で Veo 社描画チップを搭載した新型の Genie III(筆者通称 Veo Genie)も是非比較してみたいと思い、すでに市場には出回っていない状態でありながらもダメもとでお願いしてみたところ Hot-Air Balloon さんにご協力いただけることとなり、今回比較できることとなりました。この場をお借りして感謝申し上げます!



September 6, 2008

証言〜2004 年撮影のとある写真


比較の前に。

VQ1005 の真相を探ってた際に Veo というキーワードに行き着き、アホとしか言いようのないくらい必死に Web を探索し、Veo で撮影したであろう写真を見つけていました。

Flickr に 2 名確認し、当時コンタクトとってみたもののなしのつぶてだったんですが、ここ 1〜2 ヶ月ほどで返信が来ていました。

例えば nonbillablehours 氏が 2004 年に撮影したこんな写真

EXIF に Veo、そして XDC705V というキーワードが見えるかと思います。

この方はそのカメラで 2004 年 3 月、4 月にそこそこな枚数撮影し、アップしています。


そして 2008 年に再生産された、いわゆる新型と言われる Genie III が登場し、なぜか上記 2004 年に撮影された写真と同じような EXIF(→ 特に描写の要である描画チップが VQ1005/Genie III(旧)の SQ908 ではなく、Veo 社製だったことが大きい) であることから、筆者は時にその新型 Genie III を Veo Genie と呼び、古いパーツで再生産され新たにリリースされた製品ではないかと仮説を立てていました。


前置き終了。

そして数ヶ月して(まだ Veo はゲットしてない頃)届いた返信は


全然ログインしてなくて返事できなくてゴメンね。これは Veo Mini Capture というカメラで撮ったもんだよ。


といった内容でした。


この時点で、やはり新型 Genie III は Veo なんじゃないか!と確信を勝手に強めたのでした。現行犯でなく、状況証拠レベルですが。



これが Veo Mini Capture!


2003 年頃リリースの Veo。会社自体もおそらく存在しておらず(www.veo.com はアクセス不能)まさか入手できるとは思っていなかったんですが、ブログの方でVeo、台湾のオークションサイトに現る!」とお伝えしてから可能性を探り、最終的には台湾出身の元同僚にお願いし、台湾の地でゲット、晴れて筆者の元にやってきたのでした。

VQ1005(旧)でアメリカーンなテイストを筆者にお見舞いした透明のブリスターパックに収納されています。

カメラ底面添付のシリアル番号と同じものがこのブリスター裏面に添付されています(実は新型 VQ1005 でも言われてますが、この Veo もカメラ本体のシリアルは消えやすく、すでにほとんど解読できません)

また、コピーライト表示が © 2004 Veo となっていたことから、2003 年製造、プレスリリース発表、2004 年リリースと結論づけたいと思います。製造国の記載は MADE IN CHINA です。




新型 Genie III ユーザーなら「お?」と思ったことでしょうが、マニュアルがよく似ています。VQ1005(旧)や Genie III(旧)のような冊子タイプでなく、1 枚ペラに(B&W 以外の)カラー 1 色両面という構成。レイアウト、文面ともに似ています。


Veo のマニュアル 新型 Genie III のマニュアル

中身 の違い


実際撮った写真の比較も当然したかったんですが、今までの経緯(VQ1005 のあとに Genie III が出てきた際の、ほとんど同じだが基盤が違ってたりなどの比較等)からして構造や部品の違いを見るのがちょっとした楽しみでした。なんせ EXIF 的に同一異名製品では?と仮説を立てた以上、同じであってくれ的な感情が(笑)

何フェチなんでしょうか。いやいや、別に他のデジタル機器分解してとかいう趣味は一切ないんですが......


そして、新型 Genie III 検証の際に予想していた感じの事実が見えてきました。


Veo Mini Capture Veo Genie III(新型 Genie III)

基盤をじ〜っくり見たところ、同一のものを使っているようです。

もしかしたら各部品微妙に違うのもあるかもしれませんが、素人目で比較してみるとまったく同じなんでは?という感じでした。

Veo の描画チップの上に白いシールが貼られていますが、その下には明らかに Xirlink(Veo 社の前身)という文字が見えます。

VQ1005(旧:2006) Genie III(旧)

すでにレポートの通り、両者は基盤自体が異なっています(と言ってもこの写真では同じように見えますね)

それでもパーツの配列などほぼ同じで、上記 2 製品とこちら 2 製品がそれぞれペア(グループ)な印象を受けます。

(こんな比較するとつゆ知らず以前撮ったものなのでボケボケだったりですがご了承を)


ちなみに 2008 年再生産の新型 VQ1005 は所有していませんが、Web 上にユーザーさんが中身の写真をアップしているのでリンク置いておきます。

新型 VQ1005(2008)の中身

上記いずれのグループ(?)にも属さない感じがパッと見分かります。


*


■ 余談

今回 Veo、Veo Genie を分解(?)してみて感じたんですが、この両製品の作りが VQ1005、Genie III に比べてややヤワかなと思いました。

レンズ周りのバネなんかもちょっと触るとフリダシに戻れない恐怖がありました(笑)

例えば上の 4 製品、写真の状態から持ち上げ、逆さにするとたぶん VQ1005、Genie III は固定感がまだましなため問題ないと思うんですが、Veo、Veo Genie はレンズ側がペコっと落ちそうになります。

そこで一番困ったのは Veo ですが、その基盤と外側のカバーに隙間が出来た際にモードボタンが外れ、中(内側)に落ち、戻せない状態になりました。

仮に外へ出せても結局中に入れ、所定の場所にきっちり置かないとボタンとして機能しないため、つまりは写真の状態をキープしつつ、持ち上げ、モードボタンをコロコロ転がすように元の穴へポコッとはめ込まなければならなかったわけです。

もう、何かのゲームです。しかも難易度高いです。悪夢です。

文字で書くと何のこっちゃ&カンタンそうかもですが、これはホント恐怖でした(笑)

あのボタンが基盤に接着されていないなんて考えもしなかったので、若干パニくりました。つらい、つらすぎると思ったものです。

すいません、あんまりこの恐怖伝わらず、しかも大いに脱線してますね。

いや、出回った数は少ないと言っても新型 Genie III でマクロ改造などされたユーザーさんいると思って、これはかなりしんどいぞ(しんどかったですね)ということを伝えたかったのです。

そしてあまり何度も開けたくないのが正直なところです。

(結局 Veo はピントが甘すぎで調整を試みたんですが何度も開けて調整するのがコワく、妥協しました)



データ比較


実際撮影をしてみて得た情報も含め、データ上の比較表を作成してみました。

一番左の列が VQ1005(旧:2006)とほぼ同じである Genie III(旧)、真ん中が2008 年再生産された Genie III(新)、右端が今回入手した 2004 年リリースの Veo Mini Capture になります。



Genie III

Veo Mini Capture
メーカー 米 Bell and Howell 米 Veo
リリース 2006/3 (*1) 2008/3 (*2) 2004
付属 CD マスター完了日 2005/4/21 2006/2/19 2003/12/3
シリアル番号(S/N)先頭文字列 DSCSMAV 705SMAY
D201MAV
705VS
EXIF 内カメラ名 台湾 SQ Tech 社 SQ908 MEGA-Cam Veo(旧 Xirlink)社 XDC705V
撮影日 (*3) 2006:03:13 2003:09:01
ディスプレイ枚数表示 (*4) 3 桁(000〜) 1 桁(0〜)
撮影時ビープ音 (*4) 2 回 1 回
電圧 1.7 V 1.5 V
解像度 (*5) 72 ppi 100 ppi
写真サイズ 1,600 x 1,200
1,280 x 1,024
640 x 480
1,600 x 1,200
1,280 x 960
640 x 480
ISO 感度 60 100
オートシャットダウン(*6) 1 分 6 分
内蔵メモリ(*7) 4 MB 8 MB
動画撮影 1 ファイル 2.4 MBまで (撮影状況により録画時間は異なる) 最大 30 秒まで
動画形式 AVI 形式(Open DML Motion JPEG)10 fps MPG 形式(MPEG1 ビデオ)30 fps
対応 SD カード 1GB/2GB 等も OK 256 MBまで
PC との直接接続 Mac/Windows OK Windows のみOK

(*1) Genie III (旧) の正確なリリース日は不明ですが、描画チップが示す撮影日(2006/3/13)にならって、製造自体はその頃だという目星をつけています


(*2) Genie(新)の正確なリリース日は不明ですが、販売していたHot-Air Balloon さんからの情報などをもとに目星をつけています。


(*3) 撮影された各々のデジタル画像(写真)に記録された EXIF 内のカメラ名および撮影日。撮影日は、PC 上でのファイル作成/更新日ではありません。EXIF は写真掲載サイトや EXIF ビューアなどで確認できます。


(*4) Genie(新)と Veo の液晶ディスプレイは外観、機能、操作(モード設定時にビープ音は鳴らない、動画撮影時はシャッターボタン押し続ける等)すべてにおいて同一だと判断しました。


(*5) 解像度の ppi は pixel per inch。1インチ内に Genie(旧)は 72 ピクセルの情報、Genie(新)および Veo は 100 ピクセルの情報。情報量が多いほど画質がキレイであると一般的に言われています。なぜか古い後者(ら)に軍配。


(*6) 実は比較すべく撮影中、Veo とGenie III(新)はまるで電源が落ちず、ちょくちょく撮影する状況下でしたのでなにげにうれしかったです。逆に 1 分で頻繁に電源が落ちる VQ1005 の電源をいちいち入れるのが面倒だったくらい。そのためオートシャットダウン機能はない(実際は電池消耗を考えるとまるでよくないわけですが...)と思いつつ、検証したところ、なんと両製品とも 6 分経過後にオートシャットダウンが働いたというわけです。しかし 6 分は長すぎる気が。。。(DENCHI MOTTAINAI)


(*7) Genie(新)の内蔵メモリは4MBだと考えていましたが、Veo のボディ裏面に「8MB Memory on Board」とあったことから、Genie (新)も8 MB ではないかと考え、検証しました。答えは8 MB です(Genie(旧)、VQ1005 はいずれも 4 MB)


結論


思った以上に長くなりましたので、実際の写真については vol.2 へつづくという形にさせていただきますが、ここで一つ結論めいたことを書き、締めたいと考えます。

Veo、Genie(新)で撮影した別々の写真のEXIFを調べたところ、実はファイルサイズ以外はすべて同一でした。

そして、中を開けた際(↑)のあの「同じ感」。

もう違う部分を探す方が難しいという感じです。


やはり、2008 年に再生産された新型 Genie III は 2004 年リリースの Veo Mini Capture ではないか、と。


Vol2(写真比較) へつづく


協力:Hot-Air Balloon



to page top